系統豚の普及状況と今後の課題

摘要

わが国のコマーシャル豚生産では，L，W，Dによる三元交雑が最も一般的である。 LとWのF_1を母豚とすると，その高い繁殖性に椎種強勢効果が加わって，母豚の強健性が高まり，産子数や哺背鰭力が向上する。 これに肉質のよいDを止め雄とすると，子豚は雑種強勢効果により強健で発育がよくなるとともに，肉質もいい肉豚となる。 止め雄にDとHのF_1を用いる四元交雑も利用されているが，この場合，F_1雄は強健性があり，真の暑さにも強いという特性がある。