育成豚における飼料用玄米の回腸末端ァミノ酸消化率

摘要

近年利用が広がっている飼料用米2品種（実験1：ふくひびき，実験2:モミロマ ン）のアミノ酸含量を測定し，回腸末端力ニューレを装着した育成豚を用いて，回腸末端アミ ノ酸消化率をそれぞれトウモロコシと比較した。アミノ酸含量はトウモロコシに比べて，ふく ひびき，モミロマンともにロイシンおよびァラニン含量力《低値，アルギニン含量が高値となつ た。ふくひびきは，すべてのアミノ酸の回腸末端消化率およびその平均値にトウモロコシと差 がなかった（実験1)。モミロマンはイソロイシン，ロイシン，フエ二ルァラニン，ノ、'リン，ァ スパラギン酸，チロシンで回腸末端消化率がトウモロコシよりも低かった（P く 0.05)。モミ口 マンの非必須ァミノ酸の回腸末端消化率の平均値はトウモロコシと差がなかったが，必須ァミ ノ酸の回腸末端消化率の平均値はトウモロコシより低く （P<0.05),全ァミノ酸の回腸末端消 化率の平均値はトウモロコシより低かった（P く 0.05)。以上より，飼料用米の利用にあたって は品種ごとのァミノ酸含量およびアミノ酸の消化性を考慮する必要性が示唆された。