学習指導要領改訂に向けた 学会員の要望調査結果の分析と土壌教育への提言

摘要

日本土壌肥料学会は，1982年に土壌教育の普及啓発を 目的として土壤教育検討会を発足させた.その後，1983 年には土壌教育強化委員会，1984年には土壌教育委員会 に改組され，今日に至っている（福田，2014a).この間， 文部省あるいは文部科学省に学習指導要領の中の「土壌」 の取り扱いや教科書における土壤記載内容の改善等に関す る要望書を提出してきた.また，学習指導要領の公示を受 けてパブリック.コメントを送付した（福田，2009).し かし，多方面から多数提出される要望書等の中から案件を 取り上げてもらうことは厳しい.それ故，強い要望理由や 厳選内容等に配慮することが採択される上で重要となる. 土壌教育委員会では，学習指導要領の改訂に向けて土壌教 育の観点から改善点や新たに取り上げたい内容等を検討し てきた.2013年9月に開催された名古屋大会（会場：名 古屋大学）では，本学会会員を対象としたアンケート調査 を実施した.その後，会員よりいただいた回答を集計レ 要望内容を考察した.そして，次期学習指導要領に対する 要望書を作成する際に参考とさせていただいた.その後， 要望書は学会長を通して文部科学省に提出された.