「科学者にとってもっとも大事なことほ,いうまでもなく,よい研究をすることである.よい研究をすることほ,よい論文を書くこととはとんど同意義である」(黒木登志夫/F.ハンター藤田著:科学者のための英文手紙の書き方,79頁,朝倉書店,1984).私ほこの意見に賛成である.しかしながら,「科学雑誌への論文執筆に着手することは,凍るような寒い朝,古びた自動車をスタートさせようとするようなものである.自称,名ドライバーもさすがに不安,尋は冷えて思うにまかせず,暫らくは人も車も苦しむ」(M.0’Connor and F.P.Woodford著,堀田、山下、大垣訳:英語で科学論文を書く人のために,1貢,廣川書店,1981)ものでもある.そこで,「よい研究」「よい論文」の定義については,人にょり,時代によりさまざまであるので,「よい」か「わるい」かほさておいて,論文を書くことに関係する諸問題について述べてみたい.
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