獣医療法施行規則の一部を改正する省令及び関連告示の施行について～獣医療における核医学検査等の導入～

摘要

近年，飼育動物の国民生活における位置付けが向上するといった飼育動物に対する国民の意識の変化に伴い，飼育動物の寿命が延び，高度獣医療に対するニーズが高まっている．放射線診療分野においては，従来から実施されているエックス線装置を利用した診療に加え，リニアック装置に代表される高いエネルギーの放射線を発生させることができる診療用高エネルギー放射線診療装置（以下「リニアック装置等」という．）を用いたがんの治療や陽電子断層撮影（以下「PET」という．）検査等放射線医薬品を利用したがんの早期診断（以下「核医学検査」という．）など，高度放射線診療が望まれていた、しかしながら，これまで獣医療法においては，これら高度放射線診療を診療施設において行うに当たって，放射線の防護のための構造設備基準や管理基準が整備されていなかった．