抗酸化能測定法であるH-ORAC法の室間共同試

摘要

本研究では，AO AC Internationalの基準に基づき，代 表的な抗酸化物質を用いて抗酸化能測定法である H-ORAC法の室間共同試験を行い，精度の調査を行つた. 室間共同試験には5種（（ + )-カテキン，Trolox,か冊S-フユルラ酸，ヘスペレチン，コーヒー酸）の抗酸化物質溶 液および粉末を用いた.その結果，RSDrは溶液試料で5.9 -は2%，粉末試料で5.4-10.4%であり，RSDrは溶液試 料で16.2-61.4%，粉末試料で16.9-33.2%であつた. Trolox検量線の上限濃度である501J Mから算出した HorRat値は溶液試料で1.48-5.62，粉末試料で1.54-3.03 であり，本室間共同試験によつて妥当性が確認されたとは 言い難かった.室間再現性低下の要因として，プレート リ一ダ—の特性に起因するゥェル間での堂光強度変化の差 異挙げられ，これを低減することがH-ORAC法の室間再 現性向上に重要と考えられた. 本研究の一部は，農林水産省委託プロジュクト「食品-農産物の表示の信頼性確保と機能性解析のための基盤技術 の開発」により行われた.本試験室間共同試験に参加し測 定値を報告して頂いた，大阪市立大学，（財)食品分析開発 センタ一SUNATEC,(財）日本食品分析センタ一名古屋 支所，同彩都研究所，（独)国立健康.栄養研究所，（独)農 研機構九州.沖緙農業研究センター，同畜産草地研究 所，同野菜茶業研究所，同果樹研究所，カゴメ （株）分析セ ンター，アサヒビール(株）の担当者の皆様方に感謝いたし ます.