Y字迷路を用いた拘束直後における肉牛の誘引条件の選択試験

摘要

放牧肉牛にと，つて、衛生管理時など、枠場での拘束を伴う管理作業は避けることができない。 そこで拘束直後に牛が好む条件を調べ、作業時の牛の扱い難さの原因と作業後のストレス緩和方法について検討した。 豪州NSW州農業研究センターで放牧飼育されている12カ月齢のアンガス種肥育雌牛189頭を下記の選択試験に供した。 試験では1頭ずつ枠場で2分間拘束した後、牛を解放し2つのペンを選択させた（図1）。 選択ペンは開放されており、最初の選択後の5分間は、牛は両方の選択ペンと選択エリアを自由に移動できた。調査項良は、枠場内での気質スコア（1：おとなしい～5：荒々しい）、解放後最初にどちらかの選択ペンに一入るまでの選択薄暗、選択パターン（自発的：5分以内に自発的に選択；強制的：5分以内に選択せず実験者に追われて選択）、最初に選択したペン、各選択ペンおよび選択エリア滞在時間、各選択ペンに入った回数とした。 試験中の施設内の様子をビデオ撮影し、枠場から解放後の最長5分間と、最初の選択後の5分間の行動を連続観察で記録した。