犬の先天性門脈体循環シャントに対するコイル塞栓術

摘要

【目的】先天性門脈体循環シャント（PSS）は門脈系と静脈系を短絡する血管異常であり、門脈血が肝臓を経由することなく全身循環に流入し、肝性脳症などの臨床症状を発現する。 先天性PSSの根本治療には外科手術が選択されるが、近年コイル塞栓術による治療が試みられ良好な成績が得られたと報告されている。コイル塞栓術は低侵襲性や手術時間短縮などの利点があるものの、手技や適応基準などに不明な点が多い。しキがって本研究では犬の先天性PSSに対するコイル塞栓術の治療成績をまとめ、その術式や適用基準について検討することを目的とする。