魚道の水理特性に関する研究--粗石付きブロック魚道の水理原型実験--

摘要

粗石付きブロックを用いた魚道の水理実験を行った。 この粗石付きブロックの特徴は，コンクリートの表面に直径200mm～500mmの比較的大きな玉石が流下方向に2列に埋め込まれている。 また，この大きな玉石の下流側には凹形の窪みが作られている。 この窪みは魚類等の休息場所を与えるように配慮したものである。 さらに，この大きな玉石以外のコンクリートの表面については，直径20m～40mmの比較的細かい石と砕石によって覆われている。 この比較的細かい石と砕石は底生生物の遡上と降下に配慮をしたものである。 水理実験を行った流量は，揚水ポンプの最大流量0．0457m~3／sの場合と0．0140m~3／sの2流量のケースについて行った。 この水理実験においては粗石付きブロック上の水深と流速の測定を行った。 これらの一連の測定結果から，鮎がこの粗右付きブロックを遡上することが可能であるか否かを検討した。