草地飼料作における堆肥施用の課題と対策

摘要

平成11年7月に施行された新農基法を受けて、畜産草地部門では自給飼料の増産が大きな命題となっており、その着実な推進を図るために「飼料増産推進計画」が策定され、日本各地で取り組まれている。 最近、安全安心な食品に対する国民的な関心の高まりや購入飼料価格が高騰するなか、飼料の国内生産は急務となっている。平成17年度の飼料作物の作付け面積は約89万haであるが、とくに水田での堆肥利用と飼料生産に注目が集まっており、稲発酵粗飼料（以下、飼料イネと称す）の作付けが5，173ha（平成18年度）と伸びてきている。