成分調整成型堆肥の生産と利用

摘要

「家畜排せつ物法」の施行以来、堆肥の生産量は大幅に増加しつつあるが、堆肥の利用量の増加は追いついていない。 耕種農家が堆肥を利用しない主な理由は、①良質の堆肥が手に入らない、②化学肥料と違い肥料の効き方が異なり栽培管理がやりにくい、③コストがかかる、④労力がかかる、機械散布の手段がない等である。 品質の良い堆肥を生産することは言うまでもないが、④の散布労力の問題は耕種農家の高齢化とも関連し深刻な問題である。 堆肥散布サービスの拡大や、散布の請負組織の設立、あるいは、堆肥の成型処理などにより耕種農家の手持ちの機械で散布できる形態に処理することも重要となってきている。