アラスカ北極城ツンドラにおける熱収支解析

摘要

近年，地球の温暖化や砂漠化，あるいは水資源問題が注目されており，世界のいろいろな気候条件にある各種地表面上において熱収支，水収支の実態把握のための微気象観測が行われている。 通常の気象ルーチン観測と違って，これら徴気象観測では種々の制約から，観測資料を長期間にわたって取得することは困難であり，欠測も生じがちである。 一方，ルーチン気象資料を用いて熱収支，水収支，及び地温の時間変化を計算するパラメータ化の方法も開発され，実用化されている。 例えば裸地面については，中国各地の勲収支，土壌水分．地虫，放射収支量の日変化，季節変化が得られている（Kondo and Xu，1997b）。 また火山灰土壌における土壌水分と地温と蒸発量の観測結果（奥山，1988）がモデル計算によって検証され（近藤，徐，1995），さらに水E別こおける熱収支観測結果（石田はか，1997）がアメダスデータを用いたモデル計算とよく対応している（Kimura and Kondo，1998）。 それゆえ，長期熱収支観測では．モデル計算を併用して欠測期間を補完することが可能である。