共生窒素固定研究の最新情報

摘要

高等植物体内において，導管や篩管を程由する窒素の主な移動形態としては，安定で窒素に富み水への溶解度が高いアミド，アミノ酸，ウレイド，硝酸イオンなどが用いられている。 アスパラギンやグルタミンなどのアミドを移動形態とする植物が一般的であるが，カエデ科，トチノキ科では，アラントイン酸などのゥレイド化合物（ゥレイド基H_2NCO-を持つアラントイン，アラントイン酸，シトルリンなどの化合物の総称）を根からの窒素輸送形態とするためウレイド植物と呼ばれている。