有機性資源の利活用と水質環境保全

摘要

まず，既存の知見を総合して有機性資源の各種再資源化が地域の水質環境に及ぼす影響をマクロに解析する方法を示した。 有機性資源としては畜産ふん尿を，再資源化方法としては堆肥化，メタン発酵，炭化を取上げた。 水質保全のためには，再資源化過程における水域への直接流出負荷量の軽減，再生資源である堆肥、液肥、土壌改良材と化学肥料の併用施肥設討が重要となる。 次に，有機性資源の利酒用を通して，水質環境の改善を図るための提言をとりまとめた。この中の1つとして，常識的なコストで炭素，窒素，リンなどを回収しきれない場合には，これらを集落排水処理施設で受け入れ，地域の水循環に戻す方法が適切であることを強調した。