選択実験による堆肥需要予測の提案

摘要

これまで耕種農家の堆肥需要予測として取上げられてきた仮想評価法とコンジョイント分析による各アプローチは，前者については多数の堆肥の特徴を考慮できない，後者については需要量を予測できない問題があり，堆肥化施設の設封への活用には制限が大きい。 本報では，堆肥の複数の特徴に対する耕種農家の定量評価と堆肥需要量の予測を両立させる手法として，選択実験による堆肥需要予測手法を提案する。 本手法を活用することで，堆肥の特徴に応じた堆肥需要関数が得られ，価格水準と販売可能量から排種農家への販売から得られる収入額や，自治体、農協などによる施設運営支援のための必要経費のシミュレーションが可能となる。