全要素生産性変化による圃場整備効果の計量化手法

摘要

圃場整備の効果は，三つの側面から捉えることができる。一つは，圃場区画の整形，大区画化，乾田化により農業機械の効率が向上し，労働生産性が向上する効果である。用排分離等の用排水条件の改善による水管理作業の効率化も労働生産性の向上に寄与する。 二つめは，分散錯圃が集団化されるとともに，換地を通じて大規模農家に農地が集積され，効率的な営農が実現することである。 三つめは，客土や用水改良を通じて高品質，高付加価値農業の展開が可能となり，農業生産が増大する効果である。