平鎮型傾斜ハウスによる中山問傾斜地での施設園芸の実証

摘要

四国の中山問地域，特に山間農業地域では経営耕地面積0．5ha未満の農家が約40％，およそ80％の農家が1ha未満と小規模農家が多い（表1）。 また，1戸当たりの販売額100万円未満の農家が約75％と，農業収入が少ない農家が多い（表2）。 傾斜地域の小規模な農家の所得向上、経営安定のためには，施設利用による収益性の高い野菜作の導入が有効であると考え，土地生産性が高い野菜栽培に省力化技術も組み込んだ施設栽培についての技術開発、実証を行ってきた。 ここでは，この中から基幹的技術として①中山問傾斜地に建設可能な平張型傾斜ハウス，②省力的栽培を可能とする傾斜地対応型養液供給装置の2つを中心に概要を説明する。