事業指向型と生活指向型の受け入れプログラム

摘要

近年のわが国の農村は過疎化こ馬齢化と後継者確保の困難性によって、農業労働力が弱体化している。これは安価な輸入品に国産農産物が代替され、自給率が低下するといった農産物問題のみならず、耕作放棄地の拡大や集落存続の危険性の増大といった地域維持の問題までも顕在化させているのである。農産物問題への対応策として、競争力のある農産物生産のための協業経営や法人化の推進や中核的農家の育成の重要性は認められるものの、地域間題への解決策には、多様な経営体による農業生産者の層の厚みが求められるのである。