農業経常の強化に内相た頂施策の総合化と地域への影響

摘要

新農政以降、認定農業者制度による農業経営体育成が構造政策の目標となっている。新農業基本法によっても、この基本路線に変化はない。新農業基本法の構造施策は、第2葦第3節「農業の持続的な発展に関する施策」で述べられ、そこでは「効率的かつ安定的な農業経営」の育成を目標としている。しかしその持続性をいうとき、経営上の安定性や環境問題とともに、社会的な要素を加味した構造政策が打ち出されるべきではなかったか、というのが本稿の問題意識である。 つまり第3節と第4節「農村の振興に関する施策」との関連性が問題である。 第5条では、農村が「農業者を含めた地域住民の生活の場で農業が営まれていることにより、農業の持続的な発展の基盤たる役割を果たしている」との認識を示している。 この認識が構造政策とリンクしていないのである。 必要なのは持続性の範囲での効率性の追求であろう。