2016年の冷夏と水稲の冷害予測

摘要

2016年3月現在，エルニーニョ（ペル一西方の海 面水温の上昇，+0.5°C以上，6ヶ月以上）が発生し ており，最盛期を幾分過ぎた状況である.このため 暖冬となり，高松，水戸，つくば等で梅の開花がに 月となった.さて，エルニーニョが発生している期 間は暖冬と冷夏が発生しやすいとされているが，は たして2016年の暖冬，冷夏はどうであろう力気象庁によると2015年12月のエルニ一二ョ監視 海域の海面水温は+3.0°Cであり，1997年11月の +3.6°C (20世紀最大のエルニ一二ョ，1997-1998)， 1982年12月の+3.3°Cに次ぐ高温である.そして， 2016年1月は+2.7でであり，12月より0.3°C低下し たが，まだ高い状態である.エルニーニョ期間は 2014年6月-2015年11月の18ヶ月連続である. 今後エルニ一二ョは弱まり，夏までに平常の状態になる可能性が高いと予測されている.