農林地の持つ洪水および渇水緩和機能

摘要

ヒマヤラ山塊の東に位置するアジアモンスーン地帯は，面接にしてわずか世界の14％に過ぎないが，世界人口の54％の生命を支えている。 これは，ヒマヤラ山塊による大気循環がもたらす多湿と低平な地形，それらに順応した生態系つまり稲作が結び付けられた結果である。 その稲作文化は．長江下流で紀元前5，000年頃に発生して以来，今日まで持続している。 一方，セマヤラ山塊の西の乾燥地に興きた古代文明は，治水灌漑農業によって栄えたかにみえたが，塩類集積と流出泥土による地域資源の渦渇と地域環境め改変を残して崩壊した。