日本におけるバイオユダノール輸入拡大が国際砂糖需給に与える影響分析

摘要

2007年10月15日に開催された「第5回日中韓シンポジウム」議題3「バイオ燃料と北東アジア農業への影響」において「日本におけるバイオエタノール輸入拡大が国際砂糖需給に与える影響分析」と題して以下の報告を行った。　ブラジルでは1975年からエネルギー対策として、さとうきびを原料とするバイオエタノールの生産、普及が国家計画として推進され、世界最大のバイオエタノール輸出国となるに至った。ブラジルでは今後、バイオエタノール輸出拡大政策を発表しており、その輸出先として日本に対して積極的にバイオエタノール輸出を拡大していくことを計画している。また、日本では、京都議定書の発効による温室効果ガス排出抑制目標達成を主目的としてバイオエタノールの普及に向けた取組が推進されている。日本においてバイオエタノール普及を推進する場合、当面は輸出余力の大きいブラジルから輸入することが不可欠という見解を政府は示しており、今後、ブラジル、日本両国におけるバイオエタノール貿易が活発化することが考えられる。