リンゴわい性台樹の白紋羽病および紫紋羽病防除

摘要

果樹類の白紋羽病と紫紋羽病は、最も防除が困難な土壌病害として知られている。中でも、リンゴでは両病害が混在発生し、同時防除できる薬剤が実用化されていないこともあって、その防除の困難さは際立っている。 このような問題を解決するために、青森県では平成14年に、両病害の被害樹の治療に有効な防除剤、フロンサイドSCを実用化したので紹介する。 これまでの叔羽病防除剤の多くは、多大な労力と時間を要する露出かん注法での使用に限られ、有効な病害も、白紋羽痛か紫紋羽病のどちらか一方に限られていた。 そのため、実際の使用場面では、病害の診断に自信が持てない、両病害が混在発生しているなどの理由で、2つの薬剤を混用しなければならなかった。 また、露出かん注法では作業的に幸いこともあり、より省力的で簡易な土壌注入法で利用できる防除剤の実用化が強く望まれていた。