超微小茎頂分裂組織培養法を用いたわが国のキクの新病原体キクタロロ升ツタモルトウイロイドの除去

摘要

各地で菊の展覧会が催される季節となった。 1年間丹精を込めて作り上げた菊の鉢が、屏風を背景に「鎮座」する様は花の少ないこの季節の風物詩ともなっている。 ところで、キクは新しい葉がクロロシス症状を起こす、Chrysanthemum Stunt Viroid（以下CSVd）が栽培上、重要な問題となっている。 京都大の細川、松下、矢澤および愛知県農業総合試験場の大石らは、その除去方法の1つとして、ごく小さな茎頂分裂組織を用いて培養する研究をしているので紹介する。