荷重継続時間の影響に関する試験法の提案と影響係数の算出

摘要

DOL試験方法の提案を念頭に，スギ材を対象に比較的大きな断面を有する試験体を用いて， また，比較的短期間の試験からDOL係数を求めることを目的に実験を行なった。また，実験デ ータを既存のダメージモデルに当てはめ，パラメータの相違について検討した。その結果，次の ようなことが明らかになった。アメリカンモデルを用いた場合，実験結果にフィットするとは言 えない。一方，パラメータの多いカナディアンモデルを用いた場合，すべての変数をパラメ一タ とすれば，実験結果にフィットする結果が得られた。次に，すべての変数をパラメ一タとした力 ナディアンモデルを用いて，床梁および垂木を対象としたDOL係数を算出したが，現行の値と 概ね同じであった。したがって，限られたデ一タ数であるが，提案した試験方法の妥当性が示さ れたと思われ，今後デ一タ数を増やすことにより試験方法の信頼性が高まると考えられる。