自脱コンバイン排わらカツタの改造で 稲わらの乾燥を促進し回収率向上

摘要

わが国では、稲わらの生産量は米の減産に伴って減少傾向にあるものの、毎年八〇〇万トン以上生産され、古くから家畜の飼料や農業用資材として幅広く利用されてきた。しかし、近年はコンバインの普及や飼料の輸入拡大等により利用率が低下し、大部分が圃場にすき込み処理され、飼料用に利用されるものは約八〇万トンにとどまっている。最近は、飼料の自給率向上や安全性等の観点から国産稲わらの価値が見直されるようになり、例えば汎用飼料収穫機による生稲わらサイレ—ジの収穫調製技術が開発され、自脱コンバインと汎用飼料収穫機を利用した稲わら収集体系が構築されるなど、収穫調製方法の改善が図られ、さらに乳酸菌添加により稲わら口 —ルベ—ルサイレ—ジの発酵品質や栄養価の改善が図られることで飼料価値が向上するなどして、利用拡大が推し進められている。近年はバイオェタノ—ルの原料としても注目され、製造方法の開発や、収集運搬体系の構築ゃモデル化等がなされた。