乳牛における慢性の乳房内Staphylocococcus aureus感染を防除するためのワクチンおよび抗生物質治療の効果

摘要

Staphylococcus aureusは米国の農場において最も一般的な感染性乳房炎の病原体であると考えられる。泌乳期間の抗生物質治療が一般に低い治療準となっていることから，この病原菌は抗生物質治療に対して耐性があると考えられている。 抗生物質が効かないのは，細菌の抗生物質感受性の低下，抗生物質が細菌に到達しないこと，免疫機能の低下などに起因する。 慢性のS. aureus乳房炎に雁恩する乳牛は他の乳牛に感染させる危険性があることから，淘汰されることがある。 しかし，多くの生産者が淘汰を好まず，あるいは感染した多数の牛をすべて淘汰するのが不可能なことから，慢性の乳房内S. aureus感染を防除する新しい治療す法を開発することは重要である。