呼吸器疾患の臨床微生物学5：呼吸器疾患関連細菌による発病機序(後編）

摘要

日本の畜産技術はすでに成熟しつつあり.かってのよう な革新的で大規模な生産性向上につながる"劇的な変化" はあまり期待できない。生産現場では，どうしてもnに見 える変化.インパクトが優先されがちであり.これが潜在 的な生産性低下につながつていることは少なくない。これ からの生産動物獣医師に求められているのは.重箱の隅を つつくような，細かく神耗質で根気強い衛生指導ではない だろうカゝ。獣医師が長期的視点に立つて畜主の視野を広げ るサポートができれば，ブラトーに達した国内の畜産経済 をもう一段階押し上げることにつながると思われる。本稿では，現場での呼吸器病対策に少しでもつながればと考え.牛呼吸器病症候群（BRDC)の病態と，病原細菌種 の同定に利用される最新の技術，簡便な性状解析について触れていく。