乳房炎Q and A

摘要

1992年，共立商事（現共立製薬眯)に入社。営業を経験した後，乳房炎研究会が創立されたティーセル研究戸月 で免疫と乳房炎の研究に取り組み，共立製薬の開発を経て.現在は品質管理業務に従事。動物用医薬品メ一カー で一連の業務を経験し，現場の声の大切さを知る乳房炎は乳腺の免疫応答によって生じる炎症反応であ り，泌乳期の乳牛では，罹患分房の治療が長引くことで休 薬期間中の生乳廃棄量が増えるだけでなく.乳腺組織の修 復を困難にして年間乳量を減らし，ひいては酪農家に経済 的損失をもたらす。乳房炎の症状の発現には.多くの生体 由来の炎症誘起因子が関与しており，治療にはそれらを抑 える抗炎症剤と抗菌薬を併用することが主流になってい る。ここではいただいた質問にある乳房注入型抗炎症剤で ある動物用医薬品「マストリチン」の有効成分グリチルリ チンの薬効について簡単に紹介する。