鶏卵管上皮細胞およびマクロファージへのSalmonella enterica serovar Enteritidisの侵入および細胞内生存において病原性関連3型分泌機構により発揮される機能

摘要

Salmonella entelica serovar Enteri－tidis（SE）は非チフス性サルモネラ症の主要な病原体であり，米国における全事例の18．6％を占める。SEに汚染された家禽製品の消費は，ヒトにおけるSE流行のリスク因子である。1週齢以上の鶏は，一般的に鳥類に適応した血清型を除き，サルモネラ感染に抵抗性である。SEは明白な臨床症状を引き起こすことなく採卵鶏の腸管や生殖器に定着する。菌は卵巣周囲の卵胞，卵管の分泌物および卵管上皮から分離され，SEの主な定着部位は卵管峡部である。卵巣／卵管感染は卵内容が感染する主要な経路であることが知られているが，鶏生殖器におけるSE持続感染の根底にある分子学的メカニズムはほとんど知られていない。