乳牛の乳房内ヘリポポリサッカライド投与後の乳汁にみられた炎症に関連する検査値の投与量に依存する変化

摘要

リボポリサッカライド（LPS）は，Escherichia coliなどのグラム陰性細菌のエンドトキシンであり，大腸菌性乳房炎における発熱，痺痛，体細胞数の増加など，多くの臨床徽侯の原因となっている。 このことからLPSは，感染病原体からのエンドトキシン放出後の乳房の炎症反応を研究するために，最大500 mu gまでの濃度を用いて，実験的に乳房炎を起こす研究に使用されている。 血液検査項目のほか，体細胞数，ラクトース，電気伝導度，乳汁中の電離ナトリウムや電離クロールなどのような乳腺関連の検査項目と，LPS投与量に関連する病的変化についての研究はきわめて少ない。