メタン生成細菌

摘要

反すう動物では、飼料中の炭水化物（繊維、でんぷん）などの有機物がルーメン微生物の働きにより分解、発酵すると、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸などの揮発性脂肪酸（VFA）を産生すると同時に、多量のガスを産生します。 ガスは、げっぷ（曖気）として口から空気中に放出されます。曖気のガス組成は、炭酸ガス（約65％）、メタン（約27％）、窒素ガス（約7％）で、メタン生成量は牛1頭当たり1日に250～500ゼになるといわれています。 ルーメン内で生成したメタンは、反すう動物に利用されないので飼料エネルギーの損失となります。 損失の程度は飼養条件などによってかなり異なり、摂取した飼料総エネルギーの5～15％に相当します。