シロガシラによる露地野菜の被害と防止対策1．被害の実態

摘要

冬春期露地野菜における被害調査を7科19種類で行ったところ，シュンギクとニンジンを除いた17種類に被害が確認された。 被害はブロッコリーやキャベツ，ジャガイモ，レタスで多く，カラシナやコマツナ，リーフレタス，ホウレンソウなどは嗜好性が低かった。 ダイコンやゴボウ，インゲンなどは幼苗期の加害だけで，生育の伸展に伴い被害がみられなくなった。 トマトは被害果率が70％以上に達し，着色前から加害がみられた。 ジャガイモの実の被害は名護市以北の地域で少なく，その以南では宜野座村を除き，調査圃場の半数以上に被害がみられた。特に沖縄市や中城村では全ての圃場に被害が確認され，玉城村や具志頭村でも90％以上の発生圃場率を示した。レタスの被害株はススキ、ギンネンム群落に接する側で多く，道路やレタス畑に接する側では少ないか，またはみられなかった。これに対しスイートコーンは周辺植生の影響を受けなかった。