和牛肥育農家における肥育中-後期牛の コクシジゥム病集団発生

摘要

1和牛肥育農家で，16-29力月齢の肥育中-後期牛に粘血便を主徴とした消化器疾患が集団で発生 した。飼育牛14頭のうち9頭が発症し，糞便検査によりEimeria zuerniiが検出され，コクシジゥム 病と診断した。発症牛の月齢は，未発症牛のそれに比べ有意に大きく，発症牛はアルブミン，総コ レステロールの低下ゃ総ビリルビンの増加がみられた。また，発症牛.未発症牛共にAST, GGTの 上昇がみられた。高級牛肉生産のための肥育牛特有の飼育管理が，肝機能の低下等，牛の抗病性を 減じていたものと考えられた。