温州ミカン産地の生産実態と今後の振興対策

摘要

平成21年は全体では表年と言われ、玉数も多いと聞いておりましたが、莫穴産地では結果として量は平年の7～80％程度で推移し、レギュラー品の単価も安値で推移している現状です。　さて、先月号までに10のタイプの結果習性を考察いたしました。農家の皆様が肌で感じているそれぞれの系統の結果習性が浮き彫りになってきたと思います。真穴の結果からすれば全体的な裏年に高品質と量の確保を行い、樹を仕向けていく事が重要です。このことを裏付けるように銘柄産地の生産者の裏年の反当収量は驚異的な数値を示していました。結果を見て驚かれた読者の方から、例えば「実は密植栽培ではないのか？」、「早生や中生の品種が愛媛オリジナルの特殊な品種ではないのか？」など様々な質問を受けました。莫穴産地の現状をお知りの方はどちらも事実と　は異なることはご存知だと思います。