落葉果樹の栽培管理技術～キウイフルーツ栽培の現状と枝梢管理のポイント～

摘要

キウイフルーツが栽培され始めて25年以上が経過しました。 図1の愛媛県におけるキウイフルーツ栽培面積の推移から推察すると、県下の多くの樹が樹齢20年近くになっているのではないかと思われます。 キウイフルーツの経済樹齢がどの程度であるのかは明らかではありませんが、20年以上の樹では樹勢が弱りやすく、地上部と地下部の器官割合が不均衡になり、頭でっかちの形になりやすい傾向があります（図2）。 花腐れ細菌病対策や果実肥大目的に行った主幹部への環状はく皮等も、この物質分配の不均衡を助長する傾向にあります。 また、この状態では春先の生育に関わる地下部の貯蔵養分蓄積や、養水分の吸収が追いつかなくなり、地上部において、いくつかの障害も発生しやすくなるようです。