極小型スプリンクラーによるカンキツ病害虫防除

摘要

極小型スプリンクラーを用いたカンキツ病害虫防除の実用性を検討した。 1.カンキツ園の病害虫防除用スプリンクラーの設置は　 樹高位置に設置する方式より，樹高位置と樹高中間位　 置の2段方式が優れた。 2.散布液量は樹容積9Ⅰげ位の樹では600L／10aまでで，それ以上散布しても有効付着率は向上しない。3.スプリンクラー防除で散布液の付着を良くするためには勇足後の樹姿を保つような枝稗管理が必要である。4.スプリンクラーによる病害虫の防除効果は，手散布の慣行防除に比べハダニに対してはやや劣るが，収穫果の品質は同等であり，極小型スプリンクラー散布でカンキツ病害虫の防除は可能と考えられた。