肘異形成を伴う習慣性肘関節脱臼と珊副靭帯再建および関節固定ピンを適用した犬の一例

摘要

犬の先天性肘関節脱臼の発症は少なく，肝関節に原因のあるすべての非外傷性奴行の約15％に過ぎない1．2）。 大の先天性相関節脱臼は二つのタイプに分類きれる。 タイプ1は，尺骨近位が屈曲に伴って外乾して上腕骨と前鹿骨の関節面が脱任するもので，比較的小型の犬種でしばしば両側性にみられる。タイプ2は，上腕骨と尺骨の関連は正常であるが,棲骨頭が尾外側方向へ変位するもので，タイプ1と比乾して中型から大型の犬種で多くみられる。 一般に，政行はタイプ1の肘関節脱臼で重度である。 脱臼の原因として内側釣状突起や肘嚢超の低形成，内側側副執帯の無形性および浅い滑車切痕が考えられが）。 大の先天性肘関節脱臼は通常生後4か月齢までに発症し，7-10適齢までに診断されれば一時的な関節固定術により，16過齢までに診断された場創こは，尺骨の骨切り術を含む外科的処置によって脱臼の整復が可能である。これらの処置が成功しなかった場合や診断が遅れた場合には，断脚術や関節固定術など放済的な外科処置しか方法がなくなるとされている。