水稲不耕起稚苗移植栽培の実用性について

摘要

1.田植前の耕起．代かき作業が省略できるために新しい低コスト栽培として注目されてぃ、る水稲の不耕起稚苗移植栽培の実用性を検討した。 2．水稲の不耕起移植法ほ、麦収穫後に発生雑草を除草剤で防除しておき、5～7日前に水を入れて田面を柔らかくしてから専用撥で稚苗を植える。3．6粂不耕起田植楔による田植作業時間は27分22秒 ～57分40秒/10aであり、麦畑の排水溝が多くて麦わらがある場合（1992年）に作業時間が多い。 これほ8条高速田植機による慣行田植時間の2．2－4，6倍であるが、慣行栽培の耕起．代かき、田植の合計時間の48－100％である。 4．麦わらがあると不耕起田植機の植付部につまって作業に支障をきたす場合が多ぃので、搬出等の対策が必 要である。 5．不耕起栽培の水稲ほ、茎数の増加が遅くて低収となる場合があるので　対策として田植後10日頃に窒素成分で2kg/10aの施肥が有効であった。6，不耕起栽培の水稲収量は、農試が慣行栽培対比83－106％であり、中間追肥により99－109％となり、東予試験地でほ84～100％であることからx不耕起栽培でも慣行栽培並みの収量が可能である。なお、玄米の品質には違いは見られない。