日本魚病学会50周年記念シンポジウム（前半)'魚病学会の50年を振り返って'

摘要

「日本魚病学会」の前身である「魚病研究談話会」の設立と会誌「魚病研究（Fish Pathology)]の創刊から50周年を迎えるに当たり、たどってきた道を振り返ってみた.日本の養殖漁業は1960年頃から急速に発展したが、そ れとともに病気による被害が深刻化した。魚病対策を求 める養殖現場からの声に応じて都道府県水産試験場、水 産庁水産研究所、大学などにおいて魚病に関する試験研 究が増え始めた。このような状況を背景に、1966年5月 に「魚病研究の相互の連絡を図り、その発展に寄与する」 ことを目的として「魚病研究談話会」が有志によって設 立された。同年9月には、会誌「魚病研究（Fish Pathology)]を創刊した力、本誌は世界で最初の魚病研究の専門誌である。当初は年2回の発行であつたが、1976年の第11巻からは年4回の 刊行になった。また、会員の交流を目的として1966年10月と翌年11月に「魚病懇談会」 を開催した。その後しばらく中断したが、1974年6月に「変形魚に関するシンポジゥ ム」、1975年8月に第1回「魚病に関する国際セミナー」、1976-79年に第1-4回「魚 病シンポジウム」を開催した。