名樹鑑賞「真柏銘.宝舟」

摘要

糸魚川真柏を代表する銘樹の一つに挙げられる「宝舟」は、戦前からその存在を知られる樹である。文献資料として残るのは昭和3年に開催された「御大禮奉祝全日本盆栽大會」記念帖が最古のもので、この時の蔵者は高知県の池田傳三郎氏となっている。新潟の盆栽大家.中野忠人郎氏が所蔵していたとも言われるが、昭和3年以降の文献資料で残るのは昭和ほ年刊「盆栽日本」であり、群馬県の小お豊次氏所蔵となっているのみ。屮野氏の没年は昭和14年であることから、もし所蔵していたとしたら池田氏と小暮氏の問とい、つことになる。