モモ産地診断から土づくりを考える

摘要

9月を迎えて，ほっとしている頃だと思い ますが，モモの樹は来年に向けて準備を始め ています。収穫後に雨力少ない場合には，か ん水を十分（7日おきに20腿程度）して，早 期落葉を抑え樹勢維持と礼肥の肥効を促すよ う努めましよう。さて，9月から10月といえば土づくりの適 期になります。果樹誌ではこれまでも，この 時期になると土づくりに関する情報を掲載し てきました。とくに，近年では堆肥の多量施 用による地力の過剰，カルシウム資材の連用 に伴う土壌pHの上昇といつた土壌のメタボ (栄養過剰）とその対策に関する話題が増え ています。一方，農業総合センターでは普及 指導センター J Aと協力しながら，土壌診 断に加えて，葉中成分含量を分析する栄養診 断，さらに生育や品質，樹勢の判定といった 園地診断を行い，産地が抱える問題点の掘り 起こしと対策指針を明らかにしていく 「産地 診断」事業を平成20年度からはじめています。 今回は平成20年度にJ A岡山東管内（旧：山 陽，赤坂，瀬戸町）のモモ産地を対象に調査 した結果について報告させていただきます。