初期生育の診断と生育が弱い場合の対策-加温ピオーネー

摘要

ピオーネの加温栽培では，トンネル栽培のように一見して強いと感じる芽が一斉に発芽し，生育も順調で大きな花穂が開花期を迎えるといったことはあまりありません。 初めて加温した樹は別として，毎年加温している場合は，必ずとい？ていいほど生育が弱いのがほとんどです。とくに，今年は生育不良が心配されます。原因についてはこれまでに本誌で数多く解説されているので省略します。 初期生育を良好にする総合的対策をとるのが基本ですが，実際の栽培では初期生育が悪くても栽培を継続し，立派な果実を生産して良い成績を収めなくてはなりません。そのために必要な管理を解説（私見）したいと思います。 小手先技術となりますし，できるかぎりの管理ですから手間に関わらず述べたいと思います。