群馬県におけるレタス根腐病の実態と 今後の防除対策の方向について

摘要

群馬県では，北部の中山間地域において夏秋どりレタス栽培が盛んに行われ，5-10月にかけて栽培されて いる。栽培面積はl，280ha，生産量は53,300tであり， 長野県，茨城県に次いで国内第3位の生産量を占めてい る（平成23年農林水産統計)。しかし，2009年に県内 で初めてレタス根腐病の発生が確認され，それ以降，発 生面積が年々拡大しており，防除対策の確立が急務とな つてレ1る。レタスtefe3丙は，Fusartum oxysporum f. sp. lactucaeによって引き起こされる土壌伝染性病害であ る。国内では，1955年に初めて東京都で発生が確認さ れた（本橋ら，1960)。その後，1995年にはレタス主要 産地である長野県でも発生が確認され，これまでに全国 各地の産地で発生している。ここでは，群馬県における 初発生の確認から現在までの発病状況の推移と防除に向 けた取り組みを中心に紹介する。