クリタマバチ寄生蜂，チョウセンォナガコバチ (ハチ目：ォナガコバチ科）の国内初発見と識別法

摘要

クリタマバ千DryocosmuskuriphilusYasmnatsuはクリ しastanea crenata sieboid et Zuccanni(ブナ7ォ)をはしめ，属の複数種の新梢にゴールを形成し，結 実量の減少ゃ樹勢の低下を引き起こすクリの重要害虫で める(Kato and Hijii, 1993 ； Brussino et al., 2002 ； Moriya et al, 2003 ； Aebi et al., 2006 ； Rieske, 2007)。クリタマバ チに対し，日本や中国，韓国では被害調査や有用天敵の 探索が実施されてきた。とりわけ，国内においては膨大 な天敵寄生蜂の標本が蓄積され，1980年代初めまでに， チュウゴ7ォナガコノ、'ナTorymus sinensis Kamijoとクリ マモリォナガコノ、'チT.beneficus Yasumatsu & Kamijo, クリタマオナガコパ千T. geranii (Walker)の3種の Torymus属ォ十ガコパ千がクリタマバチに寄生すること 力15日月らカ、になつ7こ(Yasumatsu ana Kamijo, 1979 ； Kamijo, 1982)。 2000年代に入り形態分類に加え，遺伝子解析の 手法が活用されるようになると，導入天敵であるチュゥ ゴクオナガコバチによって，在来天敵のクリマモリオナ ガコバチの駆逐が起こっていることが判明するなど，こ れら寄生蜂のクリタマバチ上で起こる種間相互作用が 徐々に明らかとなってきた（Yara et al., 2007 ； 2010)。