海洋における植物プランクトン現存量の推定－人工衛星観測による海色データ利用の一例－

摘要

人工衛星による海色リトトセンシング（水色という場合もあるが英語のOcean color remot esensingにならって本報告では海色という言い方を用いる）により，海面におけるクロロフィルの水平分布を討測することが可能となった。 1996年8月に打ち上げられた日本のADEOS（Advanced Earth Observation satellite，愛称みどり）に搭載された海色センサOCTS（Ocean color and TemperatureScanner）は，全球親模で海表面のクロロフィルの分布を観測した。 残念ながらADEOSは翌1997年6月に太陽電池パネルの故障により運用停止となったが，1997年8月にはアメリカが海色センサSea WiFS（Sea－viewing WideField－of－View Sensor）を搭載したSea Star衛星（その後Orbview－2と命名された）の打ち上げに成功し，海色センサによる海表面クロロフィル観測は継続して行われている。 OCTSやSea WiFSにより得られた海表面のクロロフィル画像はそれぞれの機関のホームページで見ることが出来る（OCTSについてはhttp：mentor．eorc．nasda．go．jp／index．htmi，Sea WiFSについてはhttp：／／seawifs．gsfc．nasa．gov／／SEAWIFS．html）。