世界のイネ、コアコレクションに由来する新規細胞質雄性不稔系統の育成

摘要

NIAS世界のィネ'コアコレクション（WRC) 69品種を材料として，ジャポニ力品種台中65 号（T65)による戻し交雑を行うことで新規細 胞質雄性不稔性(cytoplasmic male sterility: CMS)系統の作出を目的とした.これまでの 研究で，BT型CMS原因遺伝子or/79やWA 型CMS原因遺伝子orJ352をミトコンドリア に保有するイネにT65を連続戻し交雑する ことで，CMS系統が育成できることが示唆さ れている.一方，ミトコンドリアにぼ/79や orf352などの既報のCMS原因遺伝子を保有 しないWRCにT65の連続戻し交雑を行い， 雄性不稔となる系統が得られれば，新規細胞 質を持つCMS系統の育成が可能となる.本 研究では，戻し交雑によって得られた新規の 雄性不稔系統についてミトコンドリアゲノム の比較解析を行った.