富山県における国内初の症例診断: 豚エッチロウイルス性脳脊髄炎の発生

摘要

今回、管内の一貫経営養豚場で後躯麻痺を主徴とする疾病が発生し、国内で初めて豚エンテロウイルス性脳脊髄炎と診断されたので、その発生経過と診断について報告する。豚エンテロウイルス（PEV)は国内外に広く分布し、健康な豚の扁桃やふん便から高率に分離きれる。 一般にPEVの病原性は弱く、感染しても症状を示すことほはとんどないが、かつて一瓢の国々で強毒のPEVによる神経疾患が発生しチッシェン病およびタルファン病と呼ぼれていた。 現在ではそのような病気はほとんど発生がみられず、より穏やかな神経疾患が世界各地で報告されており、総称して豚エンテロゥイルス性脳脊髄炎と呼ばれている。