肉用牛経営をよくする 生産性向上技術(27)牛アデノウイルス感染による呼吸器病の予防(2)

摘要

今回は前号に引き続き、牛アデノウィルス感染による呼吸器病の予防法としてワクチンについて紹介しま牛アデノウイルスには多くの血清型がありますが、わが国で最も多く発生しているのは7型(AD7)です。AD7ウィルスが牛群内に侵入すると、数日で感染が拡がり呼吸器症状や下痢になる牛が多くみられるようになります。また、パスッレラやマンへミア、マイコプラズマなどの細菌との混合感染が起こると重症になり大きな被害に繋がります。従つて、AD7による被害の軽減には、予め子牛にワクチンを接種して抵抗力をつけておくのが最も効果的な方法です。