福井県畜産試験場

摘要

福井県は北東から南西にかけて370kmと長く、 面積4，265kri、ほぼ本州日本海側の中央に位置 し、比較的雨天の日が多く、平年で2,500腦の 年間降水量があります。夏は高温多湿で蒸し暑 く、晩秋からは時雨模様が多く、降雪も多く山 間部とくに奥越地域の積雪は全国屈指です。本県の農業は豊富な水を利用した稲作主体の 農業が営まれ、畜産や園芸の産出額が小さい、 非常にアンバランスな構造となっています。米価 の大幅下落で、県全体の農業産出額は大きく減 少し、米以外の部分が弱いため、農業産出額 の低下を招きました。また、産出額の低下と共 に農家の生産意欲は減退し、耕作放棄地も増 えてきています。本県の畜産農家は昭和50年代から飼養頭数 の拡大による所得向上を図るため、集落内にあ つた小規模な畜舎を集落外に移転し畜産の団 地ィ匕を行ってきました。このことにより、ネ昌井県 の農家一戸当たりの飼養規模は、昭和60年の 初めには全国上位に位置することとなりました。